男性の便秘の原因、本当に食生活？

■　男性の便秘の原因、本当に食生活？


便秘がちの人は、体臭や口臭が臭くなります。本来、どんどん出て行くはずの排泄物が、腸内に長い時間留まっているとどうなるか？　発酵が進むとともに悪玉菌が増殖し、ニオイが全身を巡って口臭や体臭として出てしまうのです。

いわゆる「便臭」がするんですね。


この便秘ですが、通常は食事や運動や睡眠といった、生活環境が問題視されます。バランスのよい食事を摂って、規則正しい生活を送れば、自然に解決するというわけです。

ところが、何事にも例外はあるもの。
便秘の原因が、生活や環境ではなく、「病気だ」という可能性があるのです。


・　高齢男性の場合、便秘に前立腺肥大症が関係しているケースがよくあります


前立腺肥大症は、前立腺の内側の部分が肥大化する病気です。胃腸とはまったく無関係に思えるのですが、なぜ便秘が起こるのでしょう？　前立腺の位置に問題があるようです。

前立腺があるのは、尿道括約筋の奥です。この場所は、ちょうど膀胱の下部に位置します。前立腺が肥大化すると、中央に走っている尿道が圧迫されて尿が出にくくなってしまいます。尿がたまって膀胱が腫れると、ドミノ式に直腸が圧迫されます。直腸が詰まれば便の動きが悪くなります。

このような段階を経て、便が出にくくなり、便秘になっていくのです。


■　前立腺肥大症の便秘と対策


前立腺肥大症・排尿障害・便秘はそれぞれ相互関係にあります。排尿障害の先には、便秘が控えている可能性があるということです。一度こうした便秘が始まると、悪循環に陥ります。

　イキんで排便
　　　↓
　腹圧が高まる
　　　↓
　前立腺が充血
　　　↓
　尿道がさらに圧迫
　　　↓
　排尿障害がもっとひどく


では、どうすれば治るのでしょうか？

前立腺肥大症は、薬物による治療が効果的です。快方に向かいになるにつれて、便秘も起こりにくくなります。

日常的な注意としては、「バランスのよい食事」「刺激物を取らない」「座ったままの姿勢を長時間続けない」「体を冷やさない」などです。また便通を整えることも大切です。便秘になったことで、症状を悪化させることもあるのです。これこそ、負のスパイラルですね。


便秘の改善で前立腺肥大症が治る・・・というわけではありません。しかし、便秘が解消されると、前立腺肥大症により「尿の出の悪さが改善される」ことが多くあるのです。


■　そのほかの病気による便秘


食生活と関係ない便秘の原因は、前立腺肥大症だけではありません。脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア・脊髄の損傷　なども、便秘を招く可能性があります。

その理由は、骨盤からの神経伝達と言われてます。原因はどうあれ、体臭を抑えないなら、便秘は放置しないほうがいいようです。


■　５０歳ではなんと３０％もの人が発症！


前立腺肥大症は、男性ホルモンの働きが関与していることは分かってます。解明されてない部分も多いようですね。患者の数は加齢とともに増えつづけます。

　５０歳＞　３０％
　６０歳＞　６０％
　７０歳＞　７０％


最後に、主な症状を確認します。

　尿の勢いが弱い
　出始めるまで時間がかかる
　排尿途中で尿が途切れる
　頻尿・残尿感がある


尿が出終わった後、下着をつけてから尿がタラタラ漏れるのも、兆候の一つ。思い当たることが複数あるなら、注意してください。

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